むし歯に関するQ&A
1.むし歯の原因は?
歯の表面に最近の塊である歯垢(プラーク)が付いたままになると、細菌が糖を分解して酸を作ります。酸の影響で歯の成分(リン酸やカルシウム)が唾液中に溶け出し、歯がスカスカになり、やがて表面が崩れて穴が開いた虫歯になります。
2.乳歯はむし歯になりますか?
酸に弱く、エナメル質が薄い乳歯は、むし歯の進み方がとても早く、数か月の間に進行し、急に大きな穴が開いて数本まとめて気が付くのが特徴です。それでもまだ痛がらないという子どもも多いです。
3.乳歯のむし歯の影響は?
永久歯にも影響が出るので、注意が必要です。乳歯のうちに口の中にむし歯菌が増えてむし歯になるリスクが高いままになっているからです。
また乳歯の奥歯がむし歯になるとしっかり噛めなくなり、それにより唾液の分泌が悪くなり、栄養の吸収が悪くなります。また噛めないことで顎の発達にも影響が出て、永久歯列の歯並びが悪くなり、それによって磨き残しが多くなり、むし歯のリスクが高くなります。
4.「ほ乳瓶むし歯」とは何ですか?
寝かしつけるために、ほ乳瓶にミルクや乳酸菌飲料、スポーツ飲料を入れて毎晩飲ませると、上の前歯を中心にむし歯ができてしまいます。これを「ほ乳瓶むし歯(ボトルカリエス)」と言います。主に砂糖が原因です。寝ているときは唾液の量が減るため、歯が砂糖漬けになってしまいます。母乳も寝かせながらあげていると、同じようなむし歯ができてしまいます。
5.どの歯がむし歯になりやすいですか?
上下に歯が生えて離乳食が進み始める8、9か月ごろからは、前歯の隙間、飲み物がたまりやすい前歯の周りは要注意です。(ほ乳瓶むし歯など)
奥歯が生え始める1歳半ごろからは、奥歯の溝や歯の間を注意してください。奥歯のかみ合わせの面には複雑な形の溝があります。また、歯の隙間は隣同士面で接しているため汚れがたまりやすいです。
6.永久歯はいつごろ生えてきますか?
6歳前後に、乳歯の奥歯のさらに奥に生えてくるので「6歳臼歯」と言われています。
早い子では5歳ぐらいからです。奥歯より先に前歯が抜けて永久歯が出てくることもあります。
特に奥歯は出てきても気づかないことがあるため、むし歯になりやすいです。
7.歯科検診は年に何回ぐらい受けた方がいいですか?
保健所やこども園、幼稚園、学校で行う検診はスクリーニング検査と言って、小さなむし歯や見えにくいところのむし歯、治療の有無などは見落とされることもあります。まずはかかりつけ医を作り、年1~2回は検診を、また成長発育に合わせた歯科相談などを受けられることをオススメします。